天野春果さんは川崎の宝


 川崎Fが、Jリーグ初のアニメ製作に乗り出すことが26日、分かった。来年からプロジェクト部門を立ち上げ、3月の開幕までにチームマスコットのふろん太くんを使った15秒程度のアニメを製作。将来的には、選手も登場する本格的なアニメ番組も考えているという。観客動員の増加がJ1でトップの5万人と人気上昇中のチームが、さらなるファン拡大を狙う。

 斬新な発想だ。Jリーグ屈指の攻撃力に負けじと、川崎Fが営業面でも大胆な仕掛けを行うことになった。本来、クラブのイメージアップを補佐する役割のマスコット自体を売り出そうという作戦。アニメを製作するのは、サッカー界初の試みということもあり、Jリーグの協力を得てアニメ製作会社選定など、話し合いを始めた。

 チームは今季、観客動員が約5万人増でリーグ1位。1試合平均で昨年より3000人多い1万7338人となった。その裏には奇抜な発想がある。8月25日のG大阪戦を日付にかけて「アタック25」と命名児玉清の物まねで有名な博多華丸を起用して告知などをした。

 仕掛け人は天野春果・マーケティンググループ課長。米ワシントン州立大でメジャーリーグなどのスポーツマーケティング学を専攻した経歴を持つ。今回はアンパンマンピカチュウなどの人気キャラクターを例に挙げ「マスコットから発信するだけでなく、アニメの方がキャラクターが確立しやすい」とアニメ製作を思いついたという。

 来年からプロジェクト部門を立ち上げ、競技場内の案内をする15秒程度のアニメと、テレビで流すCM用のアニメを製作する。イルカのふろん太くんを主人公に、サザエさん並みの「ふろん太一家」が物語を展開する予定だ。将来的には、選手が登場する30分のアニメ番組の製作も検討。アニメをきっかけに、サッカーに興味を持つ子供たちが増えれば集客にもつながるだけに、注目の試みとなりそうだ。

目指せガチャピン!!