あと3日じっくり考えてみてください。


 10日の女子バスケットボールWリーグプレーオフ決勝。シャンソン化粧品バスケットボール部静岡市駿河区)の黄金時代を支えた相沢優子選手(35)が試合後、引退する意向を示した。
 「がむしゃら」と形容されるプレースタイルは最後まで健在。優勝という形で有終の美を飾ることはできなかったが、リーグ現役最高齢とは思えないプレーでファンを魅了した。
 最後まであきらめないプレースタイル同様、現役にもこだわり続けた。1998年、6年間プレーしたシャンソンを退社し、東北学院大に入学。指導者という夢を追って教員免許を取得したが、卒業後、富士通で現役復帰し周囲を驚かせた。04年にシャンソンに戻ってからも07年、08年と引退を示唆したが、やはりユニホームを脱ぐことはなかった。
 「今みたいに何かに打ち込むことがないと思ったら泣けてきた」。度重なる引退撤回の理由をそう説明する。「年を重ねるごとにプレーすることが本当に面白くなった」とも。
 だが、年齢からくる体力の限界はここ数年感じていた。シーズン中は毎朝、体の痛みとの戦いだった。「朝になるたび、現役を続けていることを後悔するけど、練習するころには忘れてる」。指導者の夢は捨てていないが、「今しかできないこと」を追い求めた結果が現役最年長プレーヤーという“勲章”につながった。
 この日の試合後、「勝って終わりたかったけど、その時の精一杯を出しているので後悔はない」と晴れ晴れとした表情を見せた。引退については「そのつもりです」と静かに話した。
個人的にはまだ見ていたいです、それが本音。