来年の今頃までよく覚えておくよ


日本の女子バレーボールはこうまで弱くなったか、と嘆息するばかりだ。世界選手権の第2戦はコスタリカに快勝したものの、初戦で負けたことがなかった台湾に1-3の完敗。“メグ・カナ”の栗原恵大山加奈がいないし、大友愛も今年1月に出産のため離脱した。たまにテレビ中継を見ると知らない選手ばかりだった巨人みたいで、寂しい限りである。
 身長が低くなったためブロックが弱くなり、バシバシとスパイクを決められる。サーブレシーブも乱れて、攻撃のリズムもつかめない。新エースと期待される小山はジャンプ力はあっても、クロスにしか打てないからコースを読まれてしまう。これでは敗戦も致し方ない。
こういう低迷期こそ、どうすれば日本を立て直せるのか、じっくり考えてみるべきなのに、テレビは相も変わらぬお祭り騒ぎで、本当の実力が伝わらない。目の肥えたファンが足を運び、選手に厳しい視線を注ぎ、育てることもチームが強くなる要素の一つだが、黄色い歓声が渦巻く会場では、とてもそんな雰囲気はないだろう。
 今回は独占中継しているTBSテレビが大会前、複数のバラエティー番組に合宿中の選手たちを出演させた。“かおる姫”こと菅山などは、右手首にギプスをはめたままアトラクションに挑戦させられた。大事な練習そっちのけで、タレント扱いされた選手たちはさすがに「なんで、こんなことまで…」と不満顔だったという。
 亀田興毅のボクシング世界戦の度を越えた演出に、視聴者から散々抗議を受けたのに、TBSは聞く耳を持たないらしい。強引な盛り上げなど、選手たちにはなんの後押しにもならないことは初戦でわかったはずだ。
サンケイスポーツ・今村忠)
来年ワールドカップ前に今村が何書くのか楽しみに待ってるよ。フジテレビが同じような事やるのにそれに唾吐けるんだよな勿論。